兵庫県西宮市の夙川河口に広がる御前浜・香櫨園浜には貴重な自然海岸や歴史資源が残されています。
また海を大切に思い、楽しむ地域住民や利用者がいます。
兵庫県阪神南県民局(尼崎港管理事務所)が主体となって進める御前浜・香櫨園浜プロジェクトは、
このような人々と共に、海辺との多様な付き合い方を大切にしながら、
“開かれた共有空間”として御前浜・香櫨園浜を未来に引き継いでいくための方策を検討し、実行に移していくものです。
なおこのプロジェクトは、今まで活動に参加してきた住民・利用者が中心となり、 ソフト事業を中心にした自発的な取り組みを行う任意団体「チーム御前浜・香櫨園浜 里浜づくり」の発足によって発展的に引き継がれています。 行政は、新チームと連携し、今後もよりよい海辺づくりを目指したいと考えています。
近年、環境保全意識の高まりや海岸利用方法の変化に従い、海岸整備の方向性が変わってきました。
1999年には海岸法の一部が改正され、これまでの「防護」に加えて、自然環境の保護と回復に焦点をあてた「環境」と、海岸を上手に利用してもらうための管理に焦点をあてた「利用」の2つが、海岸整備の目的として追加されました。
2003年には、更に一歩進んだ考え方として、「多様で豊かな海辺と人々の生活とのつながり」を現代のくらしに蘇らせることを目指す指針、『新たな海辺文化の創造〜人々と海辺のつながりの回復』が、国土交通省港湾局により提示されました。
“都市の中の自然海岸”、“地元だけでなく広域的にも開かれた公共空間”といった顔を持つ御前浜・香櫨園浜においても、昔と比べて、人々と海辺のつながりが希薄化してしまった現状をどう改善していくかが課題となっています。
現在浜に残されている貴重な自然や歴史資源を守り・活かしながら、
子ども達にとって望ましい海辺環境の実現を目指します。
御前浜・香櫨園浜を未来につなげていこう、行政・地域住民・利用者がつながって浜を大切にしていこう。
整備コンセプト「海辺のひろっぱ〜つながる未来〜」には、そんな思いが込められています。
イメージづくり |
1.御前浜ならではのイメージの検討 2.合意形成及び協働の場づくり |
浜の環境 |
3.砂浜景観の回復と草地化への対応 4.生き物の生育場所としての浜の環境の見直し |
施設・設備 |
5.防潮堤改修とアクセス・アプローチの改善 6.地域資源としての砲台の見直し 7.遊具・トイレの改善 8.看板の見直し |
利用・ルール |
9.子どもによる利用の充実 10.維持管理の見直し 11.ルール・マナー問題の改善 |
計画策定に際しては、地域住民・利用者の意見を反映し、行政・地域住民・利用者が協働し、持続的な利用・維持管理を行えるシステムづくりを目指します。
御前浜・香櫨園浜を「まもり」「つかい」「つたえる」ために、環境整備(ハード整備)と利活用・維持管理(ソフト整備)を一体的なものととらえ、随時情報発信・共有をしながら、歴史や自然を活かした環境整備を進めます。
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